認知症って予防できる!?

  現在、日本に認知症は462 万人、認知症予備群は400 万人と報告され、認知症予防対策は急務と考えられています。

これまで、脳血管性認知症は予防できるが、神経変性疾患に分類されるアルツハイマー型は予防できないとされてきました。

しかし、H23年には日本認知症予防学会が立ち上がるなど、近年、アルツハイマー型も予防できるというデータが数多く報告されています。

、そのため今回は認知症の予防方法について紹介していきたいと思います。

急激な体重減少は認知症になりやすい!??

 2017年8月、新潟大学のkitamuraらは20歳からの体重の変化や、喫煙歴、飲酒、活動レベル、教養などをもとに、調査した結果、 20歳からの長期間で、急激に体重減少があった人は認知症のなりやすさと関連があるという報告がされました。

これまでの研究ではBMIの値が正常値よりも低い値(<20)が痴呆や認知症になりやすいという報告がされているなど、体重と認知症は関係があることがわかってきました。 ( Qizilbash N,2016)

しかし、現在の研究では、なぜ20歳から高齢になるまでに急激な体重の減少が認知症と関連しているかというメカニズムはわかっていません。

いくつかの報告では、体重が少ない傾向の人は異常な炎症を経て、アルツハイマー認知症となり脳の萎縮が起こる(Burns JM,2010)

さらに、体重が減少することによって、体脂肪も落ちます。それによって、内臓脂肪から分泌される内因性エストラジオール(認知症予防に関連)の減少が認知症を誘引しているのではないかと言われています。(Bagger YZ,2004)

まだまだ、謎の多い分野ではありますが、今後の研究でさらに明らかになってほしいですね!

[References]

Kitamura K, Watanabe Y:Weight loss from 20 years of age is associated with cognitive impairment in middle-aged and elderly individuals,2017 Oct